先日東京でのフォーラムの帰りのこと。
新幹線を一関で降りて、そこからはバスで私の町まで帰ってきました。
そのバスのなかでのことです。
私の後ろの座席に、ご婦人がお二人座られました。
そのお二人のお話が、耳に入ってきたのです。
お二人は、たまたま同じ席になったという感じでした。
お一人は、名古屋からきたという方、
もうお一人は、山口県からきたという方でした。
山口県から来たという方は、
朝に家を出て、目的の場所まで13時間かかる。
中でも、一関から私の町まで列車で4時間かかる。
なんと遠いのだろう。
バスでも3時間近くかかる。
山口県だったら、2時間も走ったら他県に出てしまう。
岩手はなんと広いのだろう。
なぜ山口県から、私たちの町へ来たかといえば、
息子の嫁さんが、お産でこちらの県立病院に入院している。
その嫁のところに行くためとのことでした。
そのお嫁さんは、私どもの町の出身なのだろうかと思って
聞いていると、私どもの町から北へ1時間20分くらかかる
大槌の出身だという。
大槌に近い町は、かつて製鉄所発祥の地・釜石市なんです。
ところが、この釜石市の県立病院には常勤の婦人科医が
いないのだそうです。
そこで、1時間20分もかけて、
私たちの町の県立病院にきているという事情でした。
私は、釜石市の県立病院に常勤の産科医がいないことを
はじめて知りました。
この方は、いったんホテルに荷物を置いてから病院に行かれると
いうことでしたから、宿泊先のホテルまでご案内をいたしました。
長いバスの道中も、おかげさまで楽しく過ごすことができました。
一期一会の出会いでした。
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